香港・オフショア法人の設立

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香港での法人設立を検討する際には良い点ばかりではなく、不利な点(リスクやコスト)についても十分に認識する必要があります。
有利な点 不利な点
  • 中国や東南アジアへの進出の足場に適した地理的条件
  • 軽負担な租税(法人税率:16.5%、キャピタルゲイン非課税)
  • 社会インフラの充実
  • 英国式の安定した法制度
  • 英語の通用性
  • 法人設立の容易さ
  • 法人維持コストの高さ
    • 商業登記費(年間:2,450香港ドル)
    • オフィス賃料
    • 駐在員のビザ取得や生活のためのコスト
    • 現地雇用人材の人件費
  • 会計監査を受ける義務
  • 秘書役(香港居住の企業もしくは個人)の委嘱

一般的には法人維持のコストが最大のネックになる場合が多く、また、良い意味でも悪い意味でも、香港と中国との一体化が進んでいることが香港での事業活動について及ぼす影響についても考慮する必要があります。

法人設立のステップ

法人をゼロの状態から設立・登記する場合、手続きに要する日数は所定の書類を香港政府当局に提出した時点からおよそ4日程度です。

設立の際に必要な情報は以下の通りです。

  • 社名(英語名:必須、中国語名:任意)
  • 登録住所
  • 授権株式数・1株あたり額面金額
  • 発行株式数
  • 取締役の氏名・住所・ID
  • 発起人の氏名・住所・ID・保有株式数
  • 監査人の氏名または法人名・住所
  • 秘書役の氏名または法人名・住所
  • 事業内容
  • 決算月

※取締役や発起人の住所やIDについては、書面での証明が必要となります。

 

書類を提出し、会社登記所と税務局での審査を経た後、設立が許可されれば、会社設立証明書(CI)と商業登記証(BR)が発行されます。(左:CI 右:BR)

会社設立証明書 商業登記証

その後、法律で作成が定められているカンパニーチョップや定款、法定台帳等を揃えて、法人設立手続きが完了します。

******

■ 弊社に香港法人の設立をご依頼いただく場合のプロセスは下記の通りとなります。
香港法人設立プロセス

(法人設立後の開業支援についてはこちらをご覧ください)

2014年3月3日より新しい会社条例(第622章)が施行されました。旧会社条例からの主な変更点は以下の通りとなります。
  1. 会社制度の近代化
    • 基本定款(Memorandum of Association)の廃止
    • コモンシールの常備義務の任意化
    • 株式額面の廃止
  2. 意思決定方法の明確化
    • 書面決議(written resolution)による株主・取締役の意思決定方法の明確化
    • 年次株主総会の開催免除要件の拡大
  3. 企業ガバナンスの強化
    • 取締役のうち、最低1名を自然人(非法人)とすることが義務化
    • 取締役の利害に関する開示範囲の拡大
    • 経営陣(取締役)に対する株主による統制の強化
    • 取締役に要求される注意・技術・精勤等の義務の成文化
    • 企業の犯した違反行為等に対する責任追及の厳格化(「故意」要件の廃止)と「責任者(responsible persons)」概念の導入
シェルフカンパニー
香港では設立・登記をした後、事業活動を開始しないまま売りに出されている法人(シェルフカンパニー)を購入することができます。登記を既に済ませているため、新規に法人を設立する場合に比べて、法人が事業を開始するまでの期間を短縮させることができ、また一部の会社は既に銀行口座を開設済みである場合もあります。そのため、すぐに事業を開始したい向きには便利な制度です。

最初に登記された情報(社名・取締役・株主等)は法人を購入する際に変更することができ、その場合に必要な情報は前記の新規設立の場合と同様です。

タックスヘイブンと呼ばれる香港以外の国・地域を登記地として法人を設立する方法です。登記先としては英領ヴァージン諸島やケイマン諸島等が有名ですが、これらの地域には法人税が存在せず、多くの場合、税負担の軽減を目的にこれらの国・地域に法人が設立されます。香港の銀行は、これらオフショア法人に対する口座開設を従来は認めてきましたが、近年のマネーロンダリング規制強化の流れを受けて、最近ではこのようなオフショア法人向けの非居住者口座の開設審査はどの銀行でも非常に厳しいものとなっています。
香港法人設立に関するお問い合わせはこちら